Sunday, February 22, 2009

Rothenburg * St.Jakob Kirche



市庁舎、観光案内所、教会・・・ とどれも古い建物で趣きがあるため、どこが教会なのだかがよくわからない。
グルグル回ってみてランドマークを頭に入れたところで、ここ聖ヤコブ教会にたどり着いた。



聖堂は工事中であったが、祭壇後方にグルッと丸く組まれた足場は日本ではなかなか見られない。日本と諸外国との建築物の違いは、工事の技術にも影響するのだと実感させられた。



何となく聖堂入り口に行ってみると、張り紙が貼られていた。知っている単語を拾って解釈するところによると、「本日の開館は14時30分までです」と読めた。
14時からの開館まで時間をつぶそうとフラフラしていたのだが、試しに重い木戸を押してみると扉が開き、運良く聖堂内に入ることができた。入場料1ユーロ。


《Heiligblut-Altar(聖血の祭壇)》
リーメンシュナイダー(1501~1505頃)

聖ヤコブ教会では、高さ9メートルにも及ぶあまりに有名な「聖血の祭壇」が祀られている。
聖堂後方の階段を上った2階、パイプオルガンの背後に設けられたスペースに祭壇が設置されている。


祭壇中央部分


最後の晩餐の場面で、イエスがユダの裏切りを預言する場面である。中央部分のイエスに向かう人物がイスカリオテのユダであり、手には銀貨を入れた袋を持っている。典礼上では聖なる過ぎ越しの三日間の聖木曜日(主の晩餐)にあたる。

面白いのが、このユダの姿が隠れるような仕掛けがあり、ユダが消えると背後のヨハネ(イエスに横たわっている人物)が見えるようになるという。
実際に目にすることはできなかったが、下の写真が飾られていた。


ユダが消えます


中央左翼


左翼はイエスのエルサレム入城の場面。衣服を地面に敷き、しゅろの枝を持ってロバにまたがったイエスを迎えるという場面である。典礼上では枝の主日(受難の主日)とされている(2009年の場合は4月5日)。


中央右翼


右翼はゲッセマネ(オリーブ山)の祈りの場面である。最後の晩餐の後、オリーブ山でイエスが血の汗を流して祈りを捧げた場所であり、同行した使徒はイエスの苦悩をよそに眠りこけているという場面だ。
この後、ユダに接吻された人物がイエスであるというしるしを機に、イエス・キリストは捕らえられることになる。典礼上では聖なる過ぎ越しの三日間の聖木曜日(主の晩餐)にあたる。


祭壇下部のろうそくを持つ天使(左)



祭壇下部のイエスの磔刑(中央)



祭壇下部のろうそくを持つ天使(右)


聖血の祭壇、と呼ばれる所以は、祭壇上の十字架の中心部分にはめられた丸い部分に、聖遺物であるイエス・キリストの血が収められていることによるらしい(すみません、写真アップし忘れ)。
この聖血がどのようなものなのか、詳しく知りたいと思った。






祭壇前の聖書


祭壇の前には聖書が置かれている。
何度も書いているが、単なる美術品としてではなく、ここでミサや祈りが捧げられることに大きな意味があるように思える。
特に聖週間には訪れて祈りを捧げてみたいと思った。




《Hl.Louis von Toulous (聖ルイス・フォン・トゥールーズ)》
リーメンシュナイダー(1494頃)

1985年に祭壇が再構築され、2001年よりこの場所に設置されているのだそう。




《Marienaltar (マリア祭壇)》
リーメンシュナイダーシューレ(1520頃)

1863年に他の教会(シュピタール教会?)から移動されたらしい。
この祭壇を見ている間、頭の中を「マニフィカート」(マリアの賛歌)が流れていた。


祭壇中央部分

中央は聖霊降臨、左右にはマリアとエリザベト(洗礼者ヨハネの母)。



クレクリンゲンのヘルゴット教会にある聖母被昇天の祭壇が見たい・・・


聖堂の主祭壇





作品タイトル(ドイツ語)、制作年等は「リーメンシュナイダー紀行」さんから転載させていただいています。

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