Wednesday, February 4, 2009

CHE Part two



先週に引き続き、チェの第二部である「チェ 39歳別れの手紙」を観に行った。
カンヌで主演男優賞を受賞しただけあって、ベニチオ・デル・トロがとにかく素晴らしい。ベニチオを通して、ゲバラが本当に人間味あふれる人であったのだということを実感させられる映画だった。




第一部の革命の成功を示すドキュメンタリータッチとは異なり、今回はドラマタッチで描かれており、キューバでの成功とは裏腹にボリビアでの苦難を描く対照的なこの2本によって、チェ・ゲバラの人間性を伝える映画であった。結果的には失敗であったボリビアでの活動にこそ、真の革命家なるゲバラの熱意が感じられる。
印象に残る場面はいくつかあったが、「私は人間を信じる」というゲバラの言葉、それと同時に、悲しい死を迎えるゲバラが直面する現実の冷たさ・寂しさが表現されており、イエス・キリストの受難を思い起こさせられ、何とも言えない気分になった。

ゲバラも願ったように国民の協力を得てはじめて成り立ち力を得るのが革命。
現代社会に生きる私たちは、日本という国が、誰によって、どのように変革されているのかと期待し、特定の人たちを批判する傾向があるが、この映画を通して、国民の一人として何らかの責任も感じずにはいられなかった。
前回も書いたが、来日を果たしているゲバラが、日本をどのように見たのかが知りたい。



ゲバラ役のベニチオ・デル・トロがとにかくカッコイイというだけでも一見の価値があるこの映画。
優しさや愛のあるゲバラの言動を、日本の、特に若い男性に見てもらいたいと思う。

☆☆☆☆★(4.5点/5点満点)

写真はCHE公式サイトから転載させていただいています。

No comments:

Post a Comment