Friday, September 21, 2007
Santa Maria della Vittoria
Santa Maria della Vittoria
高校生の時に彫刻科を受験しようと決めたとき、母からある彫刻家の作品集を見せてもらい、その美しさと、バロック特有のねじれがまた好みで、大好きになった作家がいた。
その作家=ベルニーニの作品の中で、ベスト3に入る彫刻が置かれているのが、このSanta Maria della Vittoria(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会)だ。
美術的な意味合いだけではなく、信仰の対象として、この著名な彫刻家の作品が平然と置かれているというのがローマの教会で最も驚くべきところ。今回も「聖テレーザの法悦」を堪能してきた。
有名な彫刻や絵画などには、50セント(1ユーロの場合もある)のコインを投入するとライトが点灯される仕組みになっているが、小銭をほとんど持ち合わせていなかったため、残念ながらライトをつけることができなかった。ポケットを探りながらがっかりしていると、側にいた年輩の女性が「コインがないの?」と声をかけてきたので、「そうなんです」と答えると、「50セントしか使えないのよね」と言いながら、さっとコインを入れてライトをつけてくれた。
1ユーロのコインを差し出すと「いいのよ」と言ってその場を立ち去ってしまった。
何とお礼を言えばいいのだろうか・・・
「ありがとう」としか言えなかったけれど、とても嬉しかった。
直前に訪れたSanta Suzannaがシンプルだと感じたのに対して、このSanta Maria della Vittoriaは、聖堂に入るなり空間が迫って来て、やたらと立体感があり、バロックの典型。強烈だ。
ガイドブックを見てみると、★が一つ。私ならば★を二つあげたいところだ。
少しマイナーな教会では、聖堂入り口には物乞いがおり、通りかかる人にしつこく声をかけている。
この教会の入り口にも、物乞いのように見える人がずっと立っており、扉の開け閉めをしてくれたが、彼が一言も声を発せず、何も求めてこなかったのが印象に残った。
No comments:
Post a Comment