Saturday, September 22, 2007

San Pietro in Vincoli


《モーセ》ミケランジェロ・ブオナローティ

San Pietro in Vincoli


はじめて訪れたのはもう10数年前になるだろうか。当時のSan Pietro in Vincoli(サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会)は建物こそ変わっていないものの、もっと古い印象があり、聖堂内も修復中だった。その後数回に亘って訪れているが、聖堂の全貌を目にしたのははじめてで、聖堂入り口が下記の写真の位置であることも今回知ることとなった。



聖堂後方から入ると、前方中央の主祭壇には、聖ペトロが聖地エルサレムおよびローマのフォロ・ロマーノ地下の牢獄マメルティーノで繋がれていたという“Vincoli(鎖)”が祀られている。



祭壇の右手には、この教会の最大の見どころであるミケランジェロの巨大な作品《モーセ》が。
旧約聖書の主題であるとともに、西洋美術史の中でも重要な作品が、このような(ローマにしては)小さな教会に収められているのに驚かされる。



祭壇左手には簡易的な印象の祭壇と会衆席が設置され、ミサが挙げられた。柔和で感じのよい司祭の司式によってミサはすすめられたが、説教中に他国の言語であいさつをするなど、好感の持てるミサであった。参列者はごく僅かであったが、互いに「主の平和」とあいさつをし、手をとり合ってPater Nosterをそれぞれの言語で祈れたことは何よりも印象に残るものであった。

No comments:

Post a Comment