Friday, September 21, 2007

Galleria Borghese



Galleria Borghese


日本で予約したバウチャーを持って、タクシーで慌ててボルゲーゼ公園へ。
以前訪れた時は新装オープンしたばかりで非常に空いており、国際学生証を見せて割り引きの交渉をしたりしたのだが、EUの統合の影響もあってか、異常な程の混雑ぶりだった。
事前予約には日時の指定があり、予定時間の前にチェックインを済ませるシステムになっていたが、人混みを見て納得した。


《アポロンとダフネ(Apollo and Daphne)》Gian Lorenzo Bernini

いくつかのグループに分かれて時間ごとに入館。アポロンとダフネを前に、あまりの美しさにはため息が出るほどだった。
昨日Santa Maria della Vittoriaで《聖テレーズの法悦》を見たばかりで興奮冷めやらぬ中、アポロンとダフネを取り巻く風や、月桂樹へと変化してゆくダフネの繊細な表現を間近で見つめ、この彫刻が大理石だということが信じられないほどだった。何度見ても本当に美しい。


《果物かごを持つ少年》Michelangelo Merisi called Caravaggio

カラヴァッジオのコレクションも素晴らしく、以前東京都庭園美術館でも展示された《果物かごを持つ少年》を久しぶりに鑑賞。名物の絵であるだけあって、5種類ほどある入場券のチケットにも使われている。
ミュージアムショップが非常に充実しており、この作品をモチーフにした腕時計を購入した。


《病めるバッカス》Michelangelo Merisi called Caravaggio

この作品は、現代美術作家であるシンディ・シャーマンがテーマにした絵でもある。2004年に日本で公開された映画「パッション」でもカラヴァッジオの絵にインスピレーションを得た悪魔が描かれていたが、この作品の影響によるものが大きいように思う。

クラナッハの描く女性の表情は、どこか冷ややかでありながら非常に魅力があり、好きな作家の一人でもある。
このほかにもボルゲーゼ美術館には数々のコレクションがあるが、作品一つひとつが素晴らしく、これほどまでの集客もうなずけるものだと思う。
《Venus and Cupid with a Honeycomb》Lucas Cranach

会場を後にし、ボルゲーゼ公園を散歩しながらポポロ広場へ向かう。
酷暑と足の疲れのためにベンチで休みながら向かったが、緑が多く気持ちよく散歩ができた。

以前訪れた際はここまで整備されておらず、まだ植林も完成していなかった。ネコが多く、ホームレス風の男性に「イタリアではネコをgatto(ガット)と言うが、日本では何と言うのか?」と訪ねられ、「ネコ」と答えると、その男性が「ネコ、ネコ・・・」とつぶやきながら去って行ったのを懐かしく思い出した。



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