Friday, April 23, 2010

The Wolfman

大ファンの俳優ベニチオ・デル・トロ主演の「WOLFMAN」を見に行ってきました。しかも初日w
アンソニー・ホプキンスなどの豪華キャストに加え、衣装・脚本などにおいても一流のスタッフによって制作されたこの映画。
怖いよ。でもかなり良かったです。



そもそもの目的はベニチオ・デル・トロ(名前が長いので、以下ベンと呼ばせてください)の新作なので早く見たかったという理由も大きいのですが、例えば「AVATAR」のような、(「創造性」という意味でも)最新技術を駆使した映画が多い中、敢えて1941年に公開された「狼男(日本未上映)」をリメイクし、旧き良き名作を現在に残そうという試みも気になりました。

狼男というと、「満月の夜に(カッコイイ)男性が変身して、本人の意に反して凶暴になる」というイメージを持っており、マイケル・ジャクソンのショートフィルム「Thriller」にしても同様。
しかしながら、公開された映画の詳細ストーリーは知らなかったため、この度の「WOLFMAN」を興味深く拝見しました。

アッと驚かされると、手に持っている物を落としてしまうぐらい驚かされるのが苦手なわたしですが、前半は手に持っているポップコーンをばらまいてしまうんじゃないかと思うほどのビックリ怖い系のシーンの連続で、心臓が止まりそうになりました。
ところが後半になると、ストーリーに仕込まれた謎が解き明かされてゆき、アンソニー・ホプキンス的怖さがじわじわと伝わってくる恐怖も加わってゆきます。

ネタバレになるので詳細は割愛しますが、19世紀末という時代のムードたっぷりの中で繰り広げられる「連続殺人」と、各人の心理描写は見事でした。
またベンの演技はやはり素晴らしく、夜が明けて人間に戻った際、我に返って血みどろになった顔を必死に洗い拭おうとしているシーンが印象的で、自分ではコントロールできない状態への恐怖やショック・無情感・悲しみ etc. といった感情が見事に表現されており、前作(2部作のうちの)「チェ 39歳 別れの手紙」とはまた違った生身の人間の感情がリアルに感じられました。
ご存知の通り、ウルフマンが命を落とすというラストですが、その最期のシーンがあまりに美しく、感動して泣きました。


余談ですが、ベンがオオカミへと変化(へんげ)する様に既視感を覚え、それが確信へと変わったのですが、エンドロールで確認したところ、ウルフマンの特殊メイクは、やはりマイケルのThrillerと同じ、業界でのパイオニアであるリック・ベイカー氏が担当されていました。
Thrillerの制作から20年以上も経て、表現はさらにリアルになったものの、リックもマイケルを思い起こさなかったわけがないはず・・・ と何だかちょっと涙目になりました。。。 ←結構Thrillerのまんまなところがあるw



特殊メイク中のベニチオ・デル・トロ


ホラー映画にしてスプラッターありなので苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、ビジュアルだけでなく、登場人物の心理という観点で見ていただきたいと思う映画でした。


☆☆☆☆★(4.5点/5点満点)

写真は公式サイトおよびパンフレットから転載させていただいています。

Friday, February 19, 2010

Marcel Marceau


物があふれているわりに、あまり物への執着がなく、お引っ越しの時などにはいつも大胆な整理をしては後悔ばかりなのですが、そんなわたしが大事にしている物のひとつが、このお人形です。

もともとは祖母が持っていたものなのですが、祖母のお家に行く度に熱視線を送り続けていると、ある時笑いながら「そんなに好きなのならあげるわよ」とプレゼントしてくれました。
わたしが高校生ぐらいのときにもらったものなのですが、祖母はだいぶ前から持っていたと思われ、見てみると1983年につくられたようです。


永年の経過で虫に食われてしまい、もうボロボロ・・・
何度も修理に出そうと思いつつも、誰にどうやってお願いしたらよいのかわからず、結果的にいままで放置状態になっていました。
祖母の形見となった大事なお人形なので、いまごろになってあれこれと調べ、この度思い切って修理に出すことに。
見積りの結果にもよるけれど、できればすっかりキレイになおしたいと思っています。


さてさて。このお人形ですが、2007年に亡くなられたパントマイマーのマルセル・マルソー氏が制作なさったもので、来日の際にこのお人形をマルソーから受け取った方が、祖母にプレゼントしてくださったのだそうです(マルソー→祖母の知人→祖母→わたし)。


▼マルセル・マルソーとマイケル・ジャクソン



偉大なるマルセル・マルソーは様々な人に影響を与えていますが、その一人がマイケル・ジャクソンでもあったり。
マイケルはマルソーの動きをムーンウォークの参考にしたのだそうですよ(ってマイケルの自伝読んだ記憶が・・・ 超うろ覚え)。
と思ったら、こんな記事がありました。


マイケルネタでもう一つ。この頃ってマルソーとマイケルが2人で公演するというケーブルテレビ局の企画があったそうですが、実現しなかったのですよね・・・ さぞ面白い番組になっただろうと残念で仕方がありません。
(上の記事に書かれている「マイケルのコンサートにマルソーが出演する予定で、そのリハーサル中に・・・」というのとは別のもの??)


▼マルソーとマイケルの2度目のご対面(後ろにいるのは蝋人形)




▼オマケでムーンウォーク動画も



マルソーの舞台は一度しか観たことがありませんでしたが、お人形も着ているマルソーのトレードマークの服装を生で見て、
すごく感動したのを覚えています。
一時的とはいえ手元から離れるのは心配ですが、キレイになって戻ってきますように。

Saturday, January 23, 2010

平成22年大相撲一月場所(4日目・13日目)

すみません、本文移動中ですのでしばしお待ちを。
(何かね、写真が多いのよ。すごく)

Saturday, January 16, 2010

AVATAR


少し前の話ですが、「タイタニック」などで知られるジェームズ・キャメロン監督の最新作「アバター」を観てまいりました。
実は「タイタニック」は未見(てかチラ見)なのですが、一時期TVドラマの「ダーク・エンジェル」にはまっていたこともありましたよん。。。

今回は夕方にお誘いがあり、勢いでその日のレイトショーで観ることになりましたが、劇場に到着するや「THIS IS IT」の文字が。
「え、この劇場では1月9日から再上映じゃなかったの?」というやられた感とともに、既に手にしたチケットを無駄にしてまでも「THIS IS IT」を観たくなったのですが、そんな思いをグッとこらえて「アバター」を観てまいりました。


さて、「アバターは」勧善懲悪系の読めすぎるストーリーですが、単純なストーリーゆえに純粋に楽しかったです。
冒頭で若干話についてゆけない部分もありましたが、頭の中を整理しつつ遡ってみると「あ、そういうことね」と理解できました。またスレンダーなアバターがはじめて登場したときは「こええー」と思っていましたが、次第に愛着が湧いてきて(慣れてきて)、後半は「かわいい♥」と思えるようになりました。

キャメロン監督が長きに亘ってあたためてきた脚本が、技術の恩恵を賜ったことで成し得た映像化とのことですが、技術についてはよくわかりませんが、2時間半という長編にもかかわらず夢中になって観られる映画でした。
あ、最後はアバター(を演じた俳優)が若干疲れ気味で、ちょっと人間っぽくなってくるのが笑えます。


3D映画の鑑賞ははじめてだったので、不慣れな3Dグラスを気にしながらもアメリカンな映画を楽しむことができました。
この映画を3Dで見る必然性はあるのかどうか?と問われると、意外に広角風景系のシーンではあまり立体感がなく、3Dでなくても普通に引き込まれるような気もしました。
一箇所だけ弾丸をよけそうになったシーンがありましたが、自分が向かって行くよりも、何かが自分に向かってくる方が3Dの効果を楽しめるのかも?と思ったり。

奥行きのある映像なので視点を前後に遷移させながら鑑賞することになるのですが、これって目の体操になるかもよ。
日頃PCに向かって視線の位置が固定されているだけに、久々の目の運動で若干の充血があったものの、視力が良くなるような錯覚を覚えました(笑)


☆☆☆★(3.5点/5点満点)

写真は公式サイトから転載させていただいています。

Saturday, January 9, 2010

初春歌舞伎公演「旭輝黄金鯱」


友人からのお誘いで、初春歌舞伎公演「旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)」を観に行ってまいりました。
歌舞伎鑑賞は昨年の3月以来・・・ という久々感がありましたが、新年にふさわしい「金」のしゃちほこや「凧」が印象的な演目でした。


贔屓にしている尾上菊乃助が出演するというだけでも興奮冷めやらぬこの演し物。父上の菊五郎が凧に乗って尾張の金のしゃちほこを盗むという、場内の空間を余すことなく使用した演出で、大詰の最終幕は菊乃助が激しく水しぶきをたてながら水中(リアルにお水を使っています)で金のしゃちほこと戦うという、とにかく面白いものでした。

肉眼でも隈取のぼかし具合などがよくわかる花道横のお席では、目線を上げれば役者が見得を切り、はたまた役者陣の良い香りが漂ってきたり・・・ と何もかもに興奮し、友人とニヤついてしまいつつ、花道の役者と何度も目が合い恥ずかしくなるほどでした。。。


幕間には、ご招待くださった女方の市村萬次郎さんの楽屋をお訪ねするとのことで、わたしも一緒にお邪魔させていただきました。

観客であふれるロビーの小さな扉を開けると、そこはもう別世界! コの字型の暗ーい廊下にはたくさんの洗濯物が干されており、角を曲がると役者の楽屋が並んでいます。若い衆の大部屋にはじまり、一人ひとりの役者さんの楽屋前にはのれんがかけられ、表の明るく賑やかできらびやかな雰囲気とは全く異なる世界が広がっており、雑然とした暗い不思議な空間でした。写真で言えばアンダー目なローキー白黒写真というようなイメージです。

のれんをくぐって萬次郎さんの楽屋にお邪魔すると、朗らかな表情をした萬次郎さんが静かにお迎えくださいました。思っていたよりもずっと小さなお部屋に明かりが煌々と灯っており、ちょっとホッとしました。
鏡やらお化粧道具やらお湯のみやらが置かれており、昭和を思わせる小さな古いテレビモニターで舞台を確認できるようになっています。また、傍らには次にまとうお衣装がていねいに重ねられており、女方らしいその紅い帯がキラキラとしていて、とてもステキな空間でしたよ。
萬次郎さん、どうもありがとうございました。


一月の公演中は、終演時に手ぬぐいまきが行われますが、菊乃助がまいた手ぬぐいをキャッチできた(てか、拾えた)ので、お誘いくださった菊乃助ファンの友人にプレゼントしました。


流れる滝の中から、菊乃助がしゃちほこと共に絶叫しながら登場する様は軽くマイケル・ジャクソン入っていて、金ふんならぬ、赤ふんで乱闘する姿に「菊乃助L♡VE」がすっかり再燃しました(笑)



この公演のチラシ画像は公式サイトから転載させていただいています。

Wednesday, December 23, 2009

Saturday, November 21, 2009

SSANG HWA JEOM(霜花店) ~まとめ~

以前も同じ映画について書きましたが・・・
というか、この映画について書くのは3回目なのですが・・・
それぞれ違うシチュエーションの中で見ているため、今回は1回目+2回目の感想をまとめたような内容になっています。



チケットをいただき、来年2月から公開がはじまる映画(ミニシアター系ですが)、「霜花店(サンファジョム)~運命、その愛」のジャパンプレミアに行ってまいりました。
何でも超入手困難なチケットだったのだそう。。。 そうと知らずに軽い気持ちでフラフラと劇場に向かいましたが、この場を借りてプレゼンターに感謝申し上げます。
今回は三名の主演のうちのお一人、チュ・ジンモさん(左のポスターの右の人、右のポスターの左の人)が来日されました。


昨年12月に韓国で上映されたこの映画。韓国映画というとミーハーな韓流イメージがあるかもしれませんが、それでもこの映画は格別で、ご縁あってDVDを含め5回目の鑑賞でした(マイケルのThis Is Itを超してます 笑)。
しかも今回が一番泣きました。泣かないようにガマンしていたら頭まで痛くなりました。

ゲイ映画にして、過激すぎるシーンも多いためにR指定という、韓国でも話題の映画でしたが、そんなのは別にたいしたことなくて(というかどーでもいいし、それで騒ぐのはナンセンス)、高麗時代の歴史映画にして悲しい悲しい愛の物語です。

「マルチュク青春通り」「卑劣な街」などのユ・ハ監督の最新作ですが、この監督は人気俳優を起用しているものの、いわゆる韓流映画(イメージの中の)とは異なり、ニュアンスに富んだ何とも言いようのない繊細な感情を表現する監督です。思春期や若い頃に、誰しもが経験した切ない感情を、映画を通して体験させてくれる監督、とでも言えるでしょうか。
映画には重要な「大衆性」という観点から、作品ごとにわかりやすさが増してきているように感じますが(それが監督の悩みでもあると思いますが)、詩人だったというこの監督の独特の世界観がとても好きで、「霜花店」もやはり素晴らしい作品です。


この映画は、ゲイである王と、少女マンガのような美男子の護衛武士、そして王から愛されることのなかった王妃の三人の、繊細で悲しい愛の物語です。
韓国ではストーリーがわかりやすすぎる(単純すぎる)という意見もあったようですが、この映画はストーリーを楽しむ映画ではなく、むしろシンプルなストーリーだからこそ、人の心の機微という微妙なニュアンスが味わえる映画であるように思います(複雑なストーリーではこの作品が壊れてしまいそう)。
なので、ネタバレでも全然問題ないと思うので、ごく簡単にストーリーを。

後継者問題の中、王(ゲイ)は寵愛する護衛武士に、王妃との間に後継ぎを残すように命じ、そのために護衛武士は王妃を知ることになりますが、この王妃の存在によって王と護衛武士との関係が壊れることに。王妃によって人を愛することを知った護衛武士は、次第に王から気持ちが離れてゆきますが、それでもなお護衛武士を愛する王は、何としてでも護衛武士を側に置こうと次第に狂気を帯びてゆき、クライマックスを迎えます。


物語の後半、すでに関係が壊れはじめた王と護衛武士とが、互いに複雑な気持ちを胸にしながらも、かつてのように共に琴を奏でるシーンがありますが、言葉を交わすことはなく、しかし幸せだった頃を懐かしみながら、かすかに微笑み合うだけのこの場面が、とても悲しく、また一時の安らぎのようでもあり、とても印象的でした。この映画の妙はここに凝縮されていると言えるのではないかと思います。



また映画を通して俳優の演技力が目立っており、王役のチュ・ジンモは圧巻(ゲイの王様という設定も、どこか女性的なチュ・ジンモにはぴったり)。目だけで感情を表現する、素晴らしい俳優さんだと思いました。
王妃役のソン・ジヒョは女性にしては珍しく落ち着いた低い声ですが、この声もまた魅力で、自然な顔の美しさやゴージャスすぎない身体を持った女優を選んだというユ・ハ監督の意図には頷けるものがあります。劇中に彼女が歌う歌が、とても淋しいメロディーなのですけれど、何とも言えない良さがあります(音楽賞を受賞しただけあって、音楽を思い出すだけで泣きそうになります)。
護衛武士役のチョ・インソンは、王に飼われていた “籠の中の鳥” が向こう見ずに飛び立ち、そして果てる、若さゆえの衝動を初々しく演じていたように思います。日本語の字幕つきを見てはじめて台詞を理解しましたが、言葉を理解することで、より演技の良さが現れてくるように思いました。加えて、爽やかなイメージの大人気青春スターがこの映画の撮影を通して成長し、本当の役者さんになったのだなあ(なろうとしているのだろうなあ)と感じさせられました。


邦題は「霜花店(サンファジョム)~運命、その愛」ですが、「運命・・・」はつけずに「そうかてん」と読ませればいいのにぃ~、でもサブタイトルがないとわからないかもぉ~ などと、個人的には思っています。

☆☆☆☆★(4.5点/5点満点)


ところで、最近見た映画では、同じく韓国の映画「You're My Sunshine」(主演の俳優さんがちょっと貴乃花親方に似てる)と、吉永小百合と竹中直人が主演の「まぼろしの邪馬台国」がよかったです。あともちろんマイケルの「THIS IS IT」ね。


関連記事
写真は霜花店公式サイトから転載させていただいています。