Saturday, January 9, 2010

初春歌舞伎公演「旭輝黄金鯱」


友人からのお誘いで、初春歌舞伎公演「旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)」を観に行ってまいりました。
歌舞伎鑑賞は昨年の3月以来・・・ という久々感がありましたが、新年にふさわしい「金」のしゃちほこや「凧」が印象的な演目でした。


贔屓にしている尾上菊乃助が出演するというだけでも興奮冷めやらぬこの演し物。父上の菊五郎が凧に乗って尾張の金のしゃちほこを盗むという、場内の空間を余すことなく使用した演出で、大詰の最終幕は菊乃助が激しく水しぶきをたてながら水中(リアルにお水を使っています)で金のしゃちほこと戦うという、とにかく面白いものでした。

肉眼でも隈取のぼかし具合などがよくわかる花道横のお席では、目線を上げれば役者が見得を切り、はたまた役者陣の良い香りが漂ってきたり・・・ と何もかもに興奮し、友人とニヤついてしまいつつ、花道の役者と何度も目が合い恥ずかしくなるほどでした。。。


幕間には、ご招待くださった女方の市村萬次郎さんの楽屋をお訪ねするとのことで、わたしも一緒にお邪魔させていただきました。

観客であふれるロビーの小さな扉を開けると、そこはもう別世界! コの字型の暗ーい廊下にはたくさんの洗濯物が干されており、角を曲がると役者の楽屋が並んでいます。若い衆の大部屋にはじまり、一人ひとりの役者さんの楽屋前にはのれんがかけられ、表の明るく賑やかできらびやかな雰囲気とは全く異なる世界が広がっており、雑然とした暗い不思議な空間でした。写真で言えばアンダー目なローキー白黒写真というようなイメージです。

のれんをくぐって萬次郎さんの楽屋にお邪魔すると、朗らかな表情をした萬次郎さんが静かにお迎えくださいました。思っていたよりもずっと小さなお部屋に明かりが煌々と灯っており、ちょっとホッとしました。
鏡やらお化粧道具やらお湯のみやらが置かれており、昭和を思わせる小さな古いテレビモニターで舞台を確認できるようになっています。また、傍らには次にまとうお衣装がていねいに重ねられており、女方らしいその紅い帯がキラキラとしていて、とてもステキな空間でしたよ。
萬次郎さん、どうもありがとうございました。


一月の公演中は、終演時に手ぬぐいまきが行われますが、菊乃助がまいた手ぬぐいをキャッチできた(てか、拾えた)ので、お誘いくださった菊乃助ファンの友人にプレゼントしました。


流れる滝の中から、菊乃助がしゃちほこと共に絶叫しながら登場する様は軽くマイケル・ジャクソン入っていて、金ふんならぬ、赤ふんで乱闘する姿に「菊乃助L♡VE」がすっかり再燃しました(笑)



この公演のチラシ画像は公式サイトから転載させていただいています。

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