「ブタインフル」と呼ばれる新型インフルエンザの影響が危惧されるこの頃であるが、この注意勧告が身近なところにまで迫っている。
報道を通して耳にするニュースにはどこか「人ごと」のような感覚を持ってしまうものだが、カトリック教会では教区を通して通達があった。悲しいかな、このようなことを通してはじめて事の重要さを実感させられた。
以下は東京大司教区に発布されたガイドライン(2009年2月)である。
「2003年に非典型肺炎(SARS)が流行したときに、香港教区が教会施設に対して発表したガイドラインを東京教区の荒川博行師が入手し翻訳しました。SARSの場合のガイドラインですが、参考になります。これをもとに必要な修正を施したガイドラインを作成しましたので、活用することができると思います。」
とのことで、ミサ聖祭での留意事項が細かく書かれている。
主日ミサだけではなく、日常生活での予防も重要になることは当然である。この度の新型インフルエンザの対策として、現時点では具体的な導入にまでは至っていないが、司祭はじめ典礼の奉仕をする方々はさっそく相談をはじめているようである。
私自身もミサでの一奉仕者として、十分に配慮しなくてはならないと責任を感じた。
疑心暗鬼になるのは避けたいが、万一の場合であっても混乱なく予防できる環境を整える必要性を感じさせられた。
ガイドラインの最後にはこのように書かれている。
「政府、医療従事者、不定形性肺炎・新型インフルエンザに感染した人々、その家族と親類のために祈るよう求めたい。」
不安や苦しみにある方たちに安らぎが訪れるようにお祈り申し上げるとともに、これ以上広まらないことを願ってやみません。
追記
5月10日より両国国技館で開催されている「大相撲夏場所」では、スポーツ界でのいち早い対応とも言うべく、入場者に手の消毒の協力を求めている。
恒例となった親方握手会でも握手は控え、サイン色紙の手渡しに留められており、観客も「仕方のないこと」と日本相撲協会の対応に納得している様子だと報じられた。
マスク姿で場所入りする力士陣も見られ、入場の際には力士も消毒をすることになっている。
横綱・朝青龍関はじめ数名の関取がインフルエンザの検査を受けたという(いずれもインフルエンザではなく、朝青龍関は風邪との診断)。
大阪で広がりを見せている新型インフルエンザではあるが、離れている場所であるとはいえ、日本相撲協会のような素早い対応を実生活でも行う必要があるのだと再認識させられた。東西の往来は日常的に行われていることもあり、人ごとと思わずに対策をすべきなのだろう。
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