Monday, May 11, 2009

SSANG HWA JEOM(霜花店)

台湾でも上映を延長しているという「霜花店(サンファジョム)」(台湾でのタイトルは「朕的男人」)。
昨年末は韓国での公開時にソウルで映画を観る機会に与り、幸運にも俳優陣の舞台挨拶も目にすることができたが、この度はこの映画の他言語版(英語版と日本語版)のDVDを観ることができ、台詞を理解することができた(英語版はやや誤訳あり?)。

同時に韓国で販売されている特典映像つきDVD(韓国語)では、撮影現場の様子やカットされた映像(結構面白い)を見ることができて、当初ユ・ハ監督が描いていた全体像を何となく把握することができた。



公開前の「長すぎる」との意見から、公開された映画は10分ほどカットされたものだったそうだが、この度のDVD(日本語版)には、このカットされた10分の映像も含まれている。この映画を特別長いとは感じなかったが、カットされた10分は確かにカットされてもよい場面で、だからといって、この10分が退屈であるようにも感じられなかった。カットによって結果的によりよくまとめられたという印象だった。

ストーリーは映像だけで理解したものと変わらなかったが、改めて映像だけでここまで理解させられることに監督や俳優陣の力量を感じさせられた。

約5ヶ月ぶりに観ることになったが、いくつかの場面で台詞を知りたいと感じさせられていたため、「ああ、こういうことを言っていたのか」ともやもやが無くなり、また言葉を理解しないとわかり得ない背景を知ることもできて、やはり理解できる言語で観ることにはありがたみを感じた。
特別に退屈する場面はなかったのだが、台詞によってさらに退屈感も取り除かれたように思う。


特に感じたことは以下の通りである。
劇中ではチュ・ジンモ演じる王の優しさや、チョ・インソン演じる護衛武士への狂気じみた執心ぶりが感じられるが、王の護衛武士に対する愛情の深さ、どんな状況でも「ただ側にいてほしい」という王の心情をより深く理解することができた。
同時にチュ・ジンモの演技の上手さを実感させられ、この役の後に王妃役のソン・ジヒョの二人にはオファーが殺到したということにもうなずくことができる。
某人が言っていた「(2人の役者は)次の作品を選ぶのが大変」というのにも大いに納得。その意味では、この役を終えて空軍に入隊したチョ・インソンの決断は鮮やかだったと言えるように思う。

台詞の理解によって、映像だけで観るだけよりも、ホンリムという護衛武士自身の存在や印象が強くなった。厳しいようだが、これは“台詞がなければ護衛武士を演じきれていなかった”と言うこともできるかもしれない。
本人自身が「映画の良さを伝えられないのだとしたら、それは僕の演技力が及んでいないからだと思う」と言っていたのを思い出したが、(台詞の理解なしでは到底わかりえない部分があるのだが)チュ・ジンモの演技には台詞を超えた何かが感じられた。

爽やかなイメージの青春スターから本格俳優へと転向する過渡期にあるチョ・インソンは、先にも書いた通り一ヶ月ほど前に空軍に入隊し、全てを見せてしまったとも言える“あの役”の後に一旦芸能界から姿を消すこととなった。
このタイミングで軍隊に入隊することを惜しまれているようでもあるが、個人的には、人間的な意味での成長が期待される軍隊生活によって、復帰後にはチュ・ジンモを上回る深みのある演技が期待できると感じている。

チョ・インソンについて詳しくは知らないが、ハンサムなだけではなく、人間的な面でも魅力のある、性格のよい真面目な俳優であるからこそ、さらなる演技力を身につけて華やかにカムバックしてほしいと思う。

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写真は霜花店公式サイトから転載させていただいています。

Saturday, May 2, 2009

新型インフルエンザ(追記あり)

「ブタインフル」と呼ばれる新型インフルエンザの影響が危惧されるこの頃であるが、この注意勧告が身近なところにまで迫っている。
報道を通して耳にするニュースにはどこか「人ごと」のような感覚を持ってしまうものだが、カトリック教会では教区を通して通達があった。悲しいかな、このようなことを通してはじめて事の重要さを実感させられた。

以下は東京大司教区に発布されたガイドライン(2009年2月)である。

「2003年に非典型肺炎(SARS)が流行したときに、香港教区が教会施設に対して発表したガイドラインを東京教区の荒川博行師が入手し翻訳しました。SARSの場合のガイドラインですが、参考になります。これをもとに必要な修正を施したガイドラインを作成しましたので、活用することができると思います。」

とのことで、ミサ聖祭での留意事項が細かく書かれている。
主日ミサだけではなく、日常生活での予防も重要になることは当然である。この度の新型インフルエンザの対策として、現時点では具体的な導入にまでは至っていないが、司祭はじめ典礼の奉仕をする方々はさっそく相談をはじめているようである。
私自身もミサでの一奉仕者として、十分に配慮しなくてはならないと責任を感じた。
疑心暗鬼になるのは避けたいが、万一の場合であっても混乱なく予防できる環境を整える必要性を感じさせられた。

ガイドラインの最後にはこのように書かれている。
「政府、医療従事者、不定形性肺炎・新型インフルエンザに感染した人々、その家族と親類のために祈るよう求めたい。」
不安や苦しみにある方たちに安らぎが訪れるようにお祈り申し上げるとともに、これ以上広まらないことを願ってやみません。


追記
5月10日より両国国技館で開催されている「大相撲夏場所」では、スポーツ界でのいち早い対応とも言うべく、入場者に手の消毒の協力を求めている。
恒例となった親方握手会でも握手は控え、サイン色紙の手渡しに留められており、観客も「仕方のないこと」と日本相撲協会の対応に納得している様子だと報じられた。

マスク姿で場所入りする力士陣も見られ、入場の際には力士も消毒をすることになっている。
横綱・朝青龍関はじめ数名の関取がインフルエンザの検査を受けたという(いずれもインフルエンザではなく、朝青龍関は風邪との診断)。
大阪で広がりを見せている新型インフルエンザではあるが、離れている場所であるとはいえ、日本相撲協会のような素早い対応を実生活でも行う必要があるのだと再認識させられた。東西の往来は日常的に行われていることもあり、人ごとと思わずに対策をすべきなのだろう。

Thursday, April 30, 2009

70代・60代・40代・30代

メチャクチャな年齢層ですが、仲良し5人組(?)が一年ぶりに再会して、お食事をしました。

この一年でいろいろとあり、それぞれの近況を報告し合ったりして、とっても楽しい時間でした。
お食事はすごくおいしいイタリアン。
わたしが一番たくさん食べました。

Wednesday, April 22, 2009

阿修羅・吉岡徳仁・芸大

海外から一時帰国している友人と一緒に上野・渋谷・麻布界隈を散策してきました。


興福寺創建1300年記念 国宝 阿修羅展

第一の目的は東京国立博物館の平成館で開催されている「興福寺創建1300年記念 国宝 阿修羅展」の鑑賞。
以下、仏像好き故に仏像中心の感想です。


目玉はタイトルにもなっている国宝 阿修羅像(八部衆のうち)。
人気の仏像ナンバーワンと言える阿修羅は、3つの憂い顔と細長い6本の腕で何かと注目されていますが、当然ながら今回も阿修羅は特別扱いでした(笑)

阿修羅の陰に隠れていますが、十大弟子(現存する6体)、八部衆といった国宝が一堂に会するというのも見逃せません。
興福寺の国宝館ではいずれもがガラスケースにおさめられているため、この度の展覧会では背後から拝めるというのも貴重な体験でした。

また、展覧会という会場の特質上、仏像にはライティングによる「影」ができます。
この影がとても美しいので、お出かけになった方はぜひ優美な影もお楽しみください。京都・東寺並みです。

        十大弟子

        八部衆

展示方法でも注目を集める東京国立博物館ですが、第2室に入るといきなり十大弟子がズラリと並んでお迎えしてくれます。続いて八部衆(阿修羅を除く)が並び、各像を堪能した後、左右にいくつものモニター(阿修羅の各部位が映し出されている)が並べられたトンネルをくぐると、いよいよ阿修羅の登場です。

        阿修羅

見下ろす形で阿修羅に出会えるのですが、第一印象は「CGみたい」、「ライトが黄色い」ということでした。
光の加減なのでしょうけれど、もともと厚みのない阿修羅がレリーフのように見えて、3DCGが目の前に投影されているような錯覚を受けました。その分、アウトラインがクッキリとしていて、像全体の表情がわかりやすいように感じました。
保存のためなのか、像の細部を浮き立たせるためなのかはわかりませんが、阿修羅の持つ本来の色味がわかりにくいものの、永年の経過で退色しているとは言え、衣服(モンペみたいなところ)の柄は本当に美しかったです。

阿修羅をはじめ、天平時代のこれらの彫刻群は脱活乾漆という手法でつくられており、中身は空洞。粘土でつくられた原型に漆を含ませた布を重ねてゆき、最後に中の粘土を取り除くという方法ですが、木彫の像と比較すると、脱活乾漆と知らなくても何となく(重量が)軽そうな、中身が空洞そうな印象を受けます。
脱活乾漆の仏像はほかにもありますが、個人的には興福寺の十大弟子や八部衆に特に「脱活乾漆っぽさ」を感じます。

そのせいなのか、阿修羅を観るといつもイメージしているよりも華奢な印象を受けます。今回もイメージしていたよりもやや小ぶりに感じられ、あの憂い顔や細く長い腕、重心を感じさせない足もとがとても可愛らしく感じられました。
やはり魅力のある仏ですね。

さて、第3室には、大好きな仏師・運慶♥の仏頭と仏手が展示されています。

          仏頭

被災によって、西金堂本尊丈六釈迦如来像の頭部と手の一部を除いた全てが失われてしまったそうですが(だから国宝ではなく重要文化財なのね)、頭部を観るだけでもかなりの大きさであったことがわかります。
螺髪(らほつ。頭のグリグリのこと)も3割~4割方とれてしまっていますが、このまばらになった頭部のシルエットがとても美しいです。

同じ仏像でも下っ端(失礼)になるほど、衣や甲冑、顔の表情などの表現から繊細な面が見られるのに対して、如来系は全裸に近くツルっと張りのある表現(ある意味固い)がよく用いられますが(顔も無表情)、この像も元来は釈迦如来であることから、運慶が若かりし頃に彫った円成寺の大日如来に通ずる肌の張りが感じられました。それと同時に仏手からは、張りもあるものの動きのやわらかさも感じられ、ぜひとも像の全体を観てみたかったと残念に思いました。
運慶作の現存する最後の作品である興福寺北円堂の秘仏、無著・世親像(数年前の興福寺展で東京にも来ました。無著は運慶彫刻で一番好き)の持つ人間的な表現にどのように到達したのかを探る意味でも、全体像を観てみたかったです。あぁ、もったいない。
※無著・世親像の安置されている北円堂はGWに公開されてます(ました)

Story of... カルティエ クリエイション~めぐり逢う美の記憶

次いで同会場表慶館にて、デザイナー吉岡徳仁監修・プロデュースの「Story of... カルティエ クリエイション~めぐり逢う美の記憶」を観てきました。

ジュエリー好きではないのですが、これが結構面白かったです。
中国・インド・エジプトなどの東洋趣味のジュエリーがたくさんあるのですが、どれもフランス人が解釈した異国情緒、というような雰囲気で、楽しむことができました。

特に後半は、ジュエリーとともにエピソードの映像(ジャン・コクトー、ディートリッヒ、エリザベス女王、ティナ・ターナーなど多数)が投写されていて、その映像も、投影方法もステキなのですが、吉岡徳仁ってやっぱり好きかも、と思わされました。

最後には作業台が展示されていますが、映像と組み合わされて実に面白かったです。
現代アート、やばいんじゃない? と思わされました。

www.tokujin.com

東京藝術大学 大浦食堂

展覧会を見終えた後に空腹を覚えたので、ダメもとで芸大の大浦食堂に行くことに(大浦のおじさん、ちゃんと覚えていてくれました!)。

時々発作のように芸大名物の「バタ丼(豆腐のバター丼)」を食べたくなることがあるのですが、これまではなかなか実現せずにうなだれていました。
約10年ぶりの味に感動☆
味にうるさい友人も「おいしい」と納得してくれました。


ちなみに、バタ丼:480円、小バタ丼:450円。値上がりしてないか? いまはお味噌汁付きになったらしいです。


その他

長くなったので割愛しますが、上野を出て渋谷をふらつき、最後は麻布で焼肉を食べて帰りました。
バタ丼のせいであまり食べられず、レバ刺が売り切れでガッカリしましたが、目にもお腹にもおいしい一日でした。


仏像の写真はネット上の画像から転載させていただいています。

Monday, April 20, 2009

エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル 2009


来日するたびに訪れているエフゲニー・キーシンのピアノ・リサイタルに行ってきました。
キーシンは、「ピアノ界の神童がそのまま大人の一流演奏家になった」と言われている激レアな人です。
前回(3年前かな?)は少しオジサン化したキーシンでしたが、今回は演奏もご本人もレジュヴェネーションして、以前のキーシンに戻ったような印象を受けました。


技術がすごいのも、安心して聞けるのも、アフロヘアがかわいいのもキーシンならではですが、調子が悪くてもいい、というのもすごいところ(今日が調子悪かったという意味ではない。お疲れの様子ではありましたが・・・)。
いろいろな演奏家がいる中、正統派でオーソドックスなところが特に好きで、技術があるのに技術に走らないバランス感覚は嬉しく思うところです。美術でも何でも、そいうバランス感覚は重要だと思うからです。

クラシックは好きなのに、何せ非常に暗いので曲名などは詳しく知りません。。。 それでも知っている曲が比較的多かっただけに圧倒された今回の演奏、途中数曲は泣きそうになりました。特に後半が良かったです。

アンコールは7曲でしたが、別の会場では8曲だったそうで、韓国の新聞に載っていた記事を翻訳してもらったところ「アンコール10曲だった」そうです。曲目が気になります。

いつか生の「展覧会の絵」を聞きたい! と毎回思っています。


【本日の曲目】
★は感動したもの

プロコフィエフ:バレエ「ロミオとジュリエット」からの10の小品Op.75より
少女ジュリエット
マキューシオ
★モンタギュー家とキャピュレット家   ・・・ソフトバンクのCMの曲だったっけ?

プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番「戦争ソナタ」 Op.84

――――
ショパン:幻想ポロネーズ Op.61
★ショパン:マズルカ op.30-4,op41-4,op59-1

ショパン:12の練習曲
op.10より
第1番ハ長調
第2番イ短調
★第3番ホ長調「別れの曲」
★★第4番.嬰ハ短調  ・・・超すごい
★第12番ハ短調「革命」  ・・・この曲をよく弾いていた祖母を思い出す
op.25より
第5番ホ短調
第6番.嬰ト短調
第11番イ短調「木枯らし」


[アンコール] 
★ショパン:ノクターン 第8番 変ニ長調 op.27-2   ・・・子どもの頃に母が弾いていたのを思い出す
プロコフィエフ:“4つの小品”op.4より 「悪魔的暗示」
★★プロコフィエフ:オペラ『3つのオレンジへの恋』より「行進曲」   ・・・超すごい
★ショパン:マズルカ 第47番 イ短調op.68-2
ショパン:ワルツ 第6番 変ニ長調「子犬」op.64-1
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 第3楽章「トルコ行進曲」   ・・・いまでもわたしが弾ける唯一の曲(恥)
ショパン:ワルツ 第7番 嬰ハ短調 op.64-2

キーシンの写真はネット上から転載させていただいています。

Sunday, April 12, 2009

Easter 2009

Tokyo Cathedral


Happy Easter 2009

Friday, April 10, 2009

日本相撲協会奉納大相撲

奉納大相撲のため靖国神社まで行ってまいりました。
快晴のこの日、靖国神社には桜が残っており、時折舞う桜吹雪のなんと美しいこと。
日中は25度とのことで14,000人もの観客だったそうです。


本場所とは異なり、とても和やかな雰囲気でした。


桜吹雪の中、化粧まわしをつけた力士が通りすぎると鬢づけ油の香りが漂ってきて、何ともいえない日本的な情緒が感じられました。



冷静に考えると、本場所後の力士衆は連日の移動で相当疲れているはず。
それにもかかわらずこうして元気な姿を見せてくださるのは、ファンにとってはとても嬉しいものです。
楽しい一日をありがとうございました。

赤ちゃん特集

  

把瑠都


日馬富士


朝青龍

  

取組


終了後